女神の来訪

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「やぁよく来てくれたねカヤリ君。はじめまして、私はペイラー・サカキ。極東支部のアラガミ技術統括責任者だ。今は支部長代理も兼任してるんだけどね」 ペイラー・サカキは本日二人目の訪問を受けていた。 相手はもちろんカヤリである。 「柊堂カヤリだ。よろしく」 「本来ならツバキ君にも挨拶すべきなんだろうけど彼女は今留守でね。本部に行っちゃってるんだ」 カヤリが訝しむように眉をたわめた。 「本部……? 何故だ」 「極東支部周辺に現れた黒いハンニバルだよ。噂くらいなら君も耳にしているだろう?」 雨宮リンドウが神機と腕輪を失いアラガミ化したことは“噂”として他支部にも知れ渡っているはずだ。 もっとも本来極東支部以外秘なので本当は何があったのか知る者は少ないのだが。 「とまあツバキ君はしばらくリンドウ君と一緒に北欧の本部へ行ってるからね。しばらくは私が君の面倒を見るからね」 「あぁ、好きにしてくれ」 「それとこれは聞いた話なんだけど、カヤリ君は“エインヘルヤル”出身なんだって?」 カヤリの顔が衝撃で歪んだ。 「…………何故それを?」 「いやいや、あくまで人から聞いた話だよ。君に真偽を尋ねるつもりもないよ」
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