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ペイラー・サカカは慌てて両手を振ったがその表情は心底楽しそうだ。
「そんなことはどうでもいい。オレの過去を蒸し返さないでくれ」
カヤリはむっつりとした顔で言った。
「ははは、わかったよ。では早速君に任務を頼みたい」
「何だ?」
「場所は旧市街周辺。討伐対象はグボロ・グボロ一体だ」
「了解」
「それと今回の任務には夏目カンナ君と同行してもらう」
「オレ一人でも充分だ」
「確かにね。でも新人の育成も重要な任務だからね」
ペイラー・サカキは嬉しそうに笑った。
「ところで誰だ夏目カンナってのは」
「さっか会わなかったかい? パーカー羽織って眼鏡かけた子だよ」
一瞬カヤリは顔をしかめ記憶を手繰り寄せる。そして顔をしかめた。
「………………あいつか」
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