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「失礼します」
扉を軽くノックし部屋へと入った。
「やぁ、よく来たねカンナ君」
ここはフェンリル極東支部支部長室。迎え入れるのは現支部長代理であるペイラー・サカキという男だ。
部屋に入ってきたのは15歳くらいの眼鏡をかけた少女だった。
フェンリルの衛生兵服の上にパーカーを羽織り、そのポケットから伸びたカナル型イヤホンを首にかけている。
右腕にはゴッドイーターの証である真新しい腕輪をはめている。
「ご用件は何ですか?」
神機使いの少女ーー夏目カンナーーは礼儀正しく尋ねる。
「実はちょっと頼みがあってねぇ」
ペイラー・サカキは細い目でカンナをじっと見た。
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