類は友を呼ぶ

8/46
前へ
/166ページ
次へ
一同固まる中、 どう対処すべきか悩んでいると、 後ろから首に手を回され ぎゅっ と再び抱き締められた。 「壱哉久しぶり会いたかったよ。 それとあの状況は 避けるべきだと思うけど?」 「動けなかったんだよ。 …………久しぶり。ありがとな」 腕の中で向きを変え、 抱き締めてくるイケメンと向かい合う。 「壱哉にお礼言われちゃった。 いいのに、だって壱哉は俺のもんだから」ニコッ 「…………」 「そんなことより会いたかった、会いたかったよ壱哉。 元気だった?…って言っても 見てたから知ってるけど。 偏頭痛も起きなかったようでなによりだよ」 「…………」 桜沢愛羅(オウザワアイラ) 高校3年、サッカー部部長兼、 生徒会会長親衛隊隊長。 つまり、俺の親衛隊隊長。 茶髪の茶色い目、ほどよくやいた肌をしている 爽やかなイケメンだが、 彼は少々、病んでいます。 「そう言えば昨日、入ったばっかの親衛隊の子が五月蝿くてごめんね。 今日は大丈夫だった?」 「ああ。注意してくれたんだろ? ありがと」 朝確認した異常な数の不在着信、メール。 生徒会室に入る前の長文メール。 あれはこいつからだ。
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3179人が本棚に入れています
本棚に追加