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薄暗い灯りの無い一室で一人の年老いた男性が、ベビーベットで寝ている二人の赤子に近付き肩を振るわせていた。
「すまない‥‥ッ!」
男性は声を出さず、ただ謝りながら泣いていた。
「ーーさん、本当に大丈夫でしょうか?」
泣き崩れている男性に、若い男性が嗚咽混じりの声で話し掛けた。
「あぁ。この子達ならきっと大丈夫だ。 それより絶対に悟られない様にしなければ‥‥」
老人は肩の力を抜く様に息を吐くと立ち上がり、男性の方に振り返り言った。
「そぅ‥‥ですね‥‥」
そして、夜は明けていった‥‥
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