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50mほど離れた場所に2軒目の廃屋があった。
「へー結構きれいやん」真理恵は腕を組み、誉め称えるかのように感心している。
たしかに廃屋にしては、まだまだ住める状態であった。
檜で作られた玄関には艶が残っている。
目の前に大きな壺があった。
「美濃焼かな」横越が知ったような口をきいた。
圭介たちは玄関を上がった。
佐川が荷物をどすんと置く。
「ふあーふああー」カラダのどの部分から声が出たのか分からない位の奇声を上げながら、佐川は床の上で大の字になった。
その時、部屋の奥からガタリと音が聞こえた。
「なんだ?」横越が音の方向に駆けた。
圭介は仕方なくついて行った。
佐川は「任せるよ」と言いたげにうつ伏せになっている。
「私も行く」真理恵がついてきた。
陽子は組んだ指を胸に当て、玄関でぶるぶると震えていた。
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