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子猫はその後、圭介の親類に預けられたのだった。
(陽子…)圭介は、二人で子猫を病院に連れて行った光景を思い浮かべていた。
真理恵が張り合った。
「あらあ? 三上部長、ずいぶんと陽子さんにやさしいやん」
「違うよ、そんなんじゃない」圭介は咄嗟に陽子の肩から手を離した。
「今日はとくに収穫は無しだ、帰ろう」
圭介の意見に横越が頷き、後ろを振り向いた。
「ああそうだな、おい佐川、懐中電灯もってるか?」
真理恵が口を開く。
「あれ? 佐川さんは?」
横越が首を傾げた。
「いねえ、どこ行ったんだよ」
先ほどまで上機嫌でいた、佐川の姿が消えていた。
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