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♪‐♪‐♪
カーテンの隙間から、差し込む朝日がベッドを優しく照らす。小さな明かりの点滅とともに、目覚ましには不釣り合いな音楽が部屋中に響き渡る。
布団の中から、その音を消そうと手を伸ばすも、中々目的物には手が届かず、行き場を失った私の手は再び布団の中に戻っていった。
―今日から夏休みだし‥、考えてみれば早く起きる必要もないよね。
そんなことを考えながら私―瀬良絢音<セラ アヤネ>は、覚醒しかけた意識を再び、深い眠りの中へと落とそうとしていた。
「二度寝は、いけませんぞ」
「‥‥」
「稲荷神社の巫女となられる方が、二度寝などされては、他のものに示しが―」
「きゃー!?」
ドカッ
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