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「……おっと思わず本音が出てしまいました」
本音!? 本音って言ったぞ大丈夫なのか!?
俺の心の中のツッコミなど聞こえていない目の前の男は話を続けた。
「皆さんに集まってもらったのはほかでもありません。我々の部活に関することです。皆さんはこう思ったことはありませんか? 運動部の方々はどうも我々文化部に比べて優遇されているような気がする、と。それもそのはず運動部には我々とは比べ物にならない額の部費が出ています」
その場にいた人間は誰も何も言わなかった。まあみんな一度は思ったことがあるのだろう。
もちろん俺だって思ったことはある。何せ部活で使う『うきうきメモライズ』(もちろん言わなくてもわかると思うが大人気恋愛シミュレーションゲームだ)を買うための部費が出なかったのだ。
「これはおかしいことではないですか? 我々だって同じ部活なのですから同等の待遇を受けるべきだと思います」
確かにその通りだ。他の学校でもそうなのかもしれないが文化部はどうも運動部から格下に見られているようなところがある。あいつらは運動が出来ないダメなやつらだ、と。
「ここで生徒会等に抗議するのは簡単ですがおそらくそんなことをしても意味はないでしょう」
だろうな。一度決まったものを少ないから増やせなんて言っても無駄に決まっている。生徒会だって生徒の要望をすべて受け入れられるわけじゃないのだ。
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