第1話『設立』

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「そこで僕は考えました。一つの部活がそんなことを言ってもどうにもならないなら、同じような境遇の部活が団結して声を上げればいいんじゃないか、と。……ああ、拍手ありがとうございます」 横を見ると一年生だろうか、小さな女の子が一人手をパチパチと鳴らしていた。 「よってここに文化部連合の設立を提唱します!」 あれ!? 俺らも知らない間に巻き込まれてる!? 「というわけでそこのあなた」 男の指がこちらを指していた。 「今からあなたが文化部連合の書記です」 「はあ!? なんで俺がそんなことしなきゃならないんだ。断固拒否する」 誰が書記なんてやるか。そんなものに任命されてみろ、面倒事に巻き込まれるのがオチだ。だいたい俺は早く家に帰ってやることがあるんだよ!
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