色つき桜

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…今日の体育は、バスケットボールでした…どうして、みんなはボールをつきながら走れるんでしょうか? 「運動音痴イイ!ボールを頑張って追っかけてるとことか萌え!」 …あ。美月君がまた意味不明な事を…美月君をマークしている人が気味悪そうに見ています。…悶えながらでも、人ってバスケができるんですね。…今レイアップシュートを決めました。…なんで無意識的に歩数を合わせられるんでしょうかね? 「春川。」 「あ、美上君。」 体育が終わり着替えをしていると、美上君がやって来ました。 「副会長をちょっと焦らせてみない?」 「焦らせる?」 「そう。見た事がない副会長がみられるかも。」 「…見たいです。」 「…よし、ちょっとだけ我慢してな?」 「?はい。」 着替え途中の僕の首元に顔を寄せる美上君。何をするんでしょうか? 「…ったぃ…」 ツキッと首の根元あたりに痛みを感じましたが、すぐにやみます。 「…よし。春川、今日は部屋に帰ったら首元の広いシャツを着るんだ。」 「わかりました…?」 僕は、そのまま6時間目も終えて帰宅。美上君に言われた通りに、首元の広いシャツを着て椿輝君を待ちます。 「…ただいま。」 「あ、椿輝君おかえりなさいっ!」 ちょうど夕ごはんができたところだったんです。 「ご飯とお風呂、どっちにします?」 「………………ご飯。」 ちょっと悩んだらしい椿輝君は、それだけを言うと着替えをするために部屋に入ってしまいました。 「よし、椿輝君が戻る前に準備しちゃいましょう!」 僕は、てきぱきと動きはじめました。
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