色つき桜

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「…大丈夫か?」 「う…?」 桜がゆっくりとこちらに目を向けた。ぼんやりとした表情に赤い顔、さらに水を飲んだからか唇はふっくらと濡れている。 「…キス、するぞ?」 「ん。はい…」 桜は目を閉じて、こちらに顔も向ける。 「んっ…」 最初は触れるだけ。それを少しずつ深くしていく。 「んっ…んぅ…ふ…あんっ」 桜の顔が見たくてまぶたを上げると、うっとりとした顔で、必死に舌を絡めていた。 「…っふあ!?」 その状態で桜の体を触ると、過剰な程に大きく跳ねた。 「…どうした?」 「や…からだ…」 「嫌か?」 「………もっと…してください…」 少しためらったが、桜は今度は自分から腕を俺の首へ回し、キスをしてきた。 「ふぁ…ん…………んぅ…あ…椿輝君…っ!」 「ふ…どうした?」 桜が、真っ赤な目元をしながらこちらをみている。 「…からだ…あつい…」 「は?」 荒い息を吐きながら、桜は俺の首へ回した腕を解き、パジャマを脱ぎだした。 「桜!?風邪引くぞ!」 「…だいじょぶ、です。つばきくんにくっつきます。風邪ひきません。」 「あ、ちょ…下まで脱ぐな!」 止めるも桜は聞かず、パジャマの下までソファの下へ落とした。 「…襲って欲しいのか?そんな格好でくっつくなんて…」 せっかく今日はキスマークだけですませようとしたのに… 「だから、椿輝君ならいいと言いましたよね?」 「…は?」 急にしっかりとした口調と視線でこちらを見た桜。自分の腕を強く握って、無理矢理意識を戻したようだ。 「…せっかく美上君に誘ってみろってやり方を教わったのに…」 ふう、と桜がため息をついて、俺にもたれかかる。
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