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「っぁ…そこぉ…」
「…ここか?」
「んぁんっ!」
桜が恥ずかしがったので薄暗くなったベッドルームに、粘ついた水音が響いている。
「…ふぁ…ぁ…そんなにしたらぁ…ひっぁ!?」
「いや…加減がわからない限りは、できる限りのことをした方がいいだろう?」
…実は、嘘だ。たぶんもう桜の言うとおり大丈夫だと思うが、薄闇に発光するような桜の姿がとても美しいので、なるべく余裕のあるうちに脳裏に焼き付けておきたいのだ。今の桜は、初めて会ったあの桜の精のような神々しさがあった。
「…なんだか…神聖なものを汚すような背徳感さえ感じるよ…」
「ふぁ?…つば…っぁ…いま、なにいっ…あぁ!」
もう桜の視線は定まっていない。それでも、必死で俺を探そうと目線を彷徨わせている。…そこが愛しくてたまらない。
「あっあ!もぅ…だめぇ…っふぁ!」
「桜、我慢しなくていい。」
限界を訴えた桜に、一番反応があった場所を思い切り抉る。
「ぁ…んあぁぁっ!」
糸が切れた瞬間の桜は切なげに眉尻を下げ、うっすらと開けられた瞳からは快感の雫をこぼしていた。
「っあ…つばきくん、は?」
「いや、もう少し休んでからでいい。すぐは辛いだろう?」
息が落ち着いた途端、俺の事を考えるのか。俺はそれに嬉しさを隠せずに、桜の熱い頬に手をあて、撫でた。
「ん…」
俺の手に頬をすり寄せる姿はとても幸せそうで、俺まで温かい気持ちにさせられる。
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