透明な桜

僕の日常

今日も教室は賑やかです。今は休み時間。いろんな人がグループを作って会話をしています。因みに全員男性です。ここは男子校ですから。珍しいでしょう？

あ、次の時間は国語です。辞書を取りに行かなくてはいけないですね。

…僕のロッカーの前で数人がお話をしています。…気付いてくれません。もうすぐ近くにいるんですがね…

｢すみません。辞書を取りたいので失礼します。｣

こう言うのが一番いいんです。経験上。

｢お…おぅ…｣

…やっぱり僕のこと覚えてなかったんですか…クラス替え無しの２年目なんですがね…

｢失礼しました。｣

軽くお辞儀をして教室に戻ります。少し時間がありますね…外でも見ますか。

…相変わらず青いです。キレイですね。あ、授業が始まります。

｢矢田ー 渡辺ー…よし、全員いるな。｣

…やっぱり出席の時も名前を呼ばれません。僕の字は薄くなっているんでしょうか。少し心配です。

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なかなか面白い授業でした。この様子なら、テストもあまり困らなくて良さそうです。

そういえば今は昼休みでした。お昼を食べないとですね。

…うん。なかなかおいしいです。きんぴらごぼうの味付けもうまくいきました。

食べ終わってしまいました。暇です。もう一度外を見ましょう。先ほどは見えなかった桜が目に入りました。僕の名前の花です。因みに花では一番好きです。

｢…授業が始まります。｣

…慣れているから平気です。周りでみんなが楽しそうにしているのは。