3793人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前なぁ…50本の瓶を一瞬で割るとか…人間か?」
「たぶん…人間です。」
氷冬の目を見ると、いくらかスッキリとしたものになっていたので、ひとまず安心だ。
「探し物なら早くやれ。その仕事は今日中に提出すればいいからな。」
「…ありがとうございます。」
すると氷冬は珍しくこちらにお礼をいい、生徒会室用のパソコンを立ち上げた。
…誰かを探すつもりか。あいつのお眼鏡に叶うようなやつがいるとは…珍しい。興味がある。
「後で調べるぞ。」
「プライバシーの侵害です。履歴はキレイにカケラも残しませんから。安心してください。」
まともに返されてしまった。つまらん。
「…つまらん。」
「…人の事に手を出そうとするからです。」
氷冬はそう言うと、パソコンを閉じた。終わったらしい。
「…少しの間失礼します。」
少し機嫌の良さそうな顔で氷冬は外に出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!