ぼくのなみだはきみのなみだ2

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―― 天を仰ぎ、りさは教室の窓から手を伸ばした。 「りさ、何見てるの? 」 「見ろ亀山、 すげー、すげー雪じゃ」 りさに背後から声をかけた男子生徒は“亀山”という。 彼は丸夫とりさの友達である。 亀山はおっとりしている男の子だと、りさ達は認識していた。 「本当だ。 こんなに早く降るなんて珍しいね。 天気予報でも言ってなかったよね」 「そうじゃ。 だからすげー雪じゃ」 りさの言葉使いは、定期的に変わる。 今回は何に影響されたのだろう? と亀山は思った。 だが、突っ込まない。 語りはじめると長いからだ。 「みねか、大丈夫かな・・・」 「わしにもわからん。 兄上の思考は全くもって読めんのじゃ」 「・・・そうだよね。 上手くいくといいね」 「お主っ、それは誠か? 」 ・・・・・・ 「・・・・・・」 「すまぬ、亀山・・・」 「いいって。 やっぱり、りさはわかってたんだね」 亀山が明るい声でそう言うと、 りさは彼の方へ顔を向けた。
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