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この大して年の変わらぬであろう男、何者なのだろうか。
「ねぇ、お兄さん。
遊び人? 」
「多分ちげぇ、酒を飲んでみたいだけだ」
「そっか。
じゃあ僕と一緒だ。
僕も偽りの優しさという名の酒を一度飲んでみたいだけさ」
話すら通じねぇ奴だと思った。
でも何故か惹かれるのだ。
それは規格外という意味で、2人は共通していたからだった。
2階に上がると竜宮城とい書いてあった看板がある。
―亀を助けて頂きありがとうございます。どうぞお入り下さい―
「なあ、思ってたのと違うんじゃねぇの? 」
「ふーん、ちょっと待ってて」
ペナ島太郎は突然ドアノブに鼻を当てた。
こいつ何をやっているんだ・・・
「一応、入ってみようよ。
若い女の子の匂いもするし」
「すげぇな、お前」
「凄くないよ。
僕は動物じゃないからね。
このドアノブについた香水の匂い。
若い女性に人気があるんだよ。
それで、つけている最中の姿を想像するんだ。
はぁーっ、はぁーっ、はぁーっってしながらね」
途中から説明がおかしい。
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