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教室に戻ったら、瀬名ちゃんだけが来ていた。
「結子!!
お前、いつ来たんだよ」
「麻椰斗……、桔梗くん……」
瀬名ちゃんの様子が、おかしい…。
いつも、冷静な瀬名ちゃんがここまで狼狽するのは異様だ。
まさか、夏姫に何かあったのか…!?
「瀬名ちゃん、夏姫は…」
「ほら、お前ら席につけ!!」
瀬名ちゃんに聞こうと思った時、出雲が教室に入ってきた。
あれ…??
あいつ、いつもこんな早くに来てたっけ??
しかも、いつになく真面目な顔してる。
何か……。
何か、嫌な予感がする………。
「お前らに、伝えとくことがある」
皆、出雲の声に静かになる。
「実は、3学期から赤羽が……」
えっ………??
夏姫が……??
俺ら、何も聞いてないよな??
「留学することになった」
出雲の言葉に、頭が真っ白になった。
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