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「杉谷先生、ちょっといいですか?」
教師人生2年目に突入した杉谷涼介<社会科>先生はとあるベテランの先生に廊下で話しかけられていた。ベタな場所である。
「はい、なんですか?」
「えぇ…そうですね。」
じぶんの目の前に立つベテランの先生が急に神妙な顔になる。なんだなんだ?…え、もしかして愛の告白か!?ちょっ、それはいくらなんでも…いくら俺が年上好きだからってそれはぁ!
男からの告白っていうのは!!
「……ここだと生徒に聞かれるかもしれないのでちょっと話しづらいのですが…」
「じゃあいいです」
「ちょっと待ってえぇぇぇ!?」
え~なんでだよ?俺早く帰って深夜アニメ見たいのに~録画しておいたやつを。大学生だった頃とかは起きていられたから普通に見ていたけど、教師になって働き始めると疲れがあってなかなか起きていられないからねぇ…。どうしても録画になっちゃうんだよな。
「なんですか?今回の1次テストの問題を作る担当は僕じゃないですよ」
社会科の先生達で決めた担当で僕は期末テストを作る担当なのだ。各教科の先生達の話し合いという名の酒飲みで、勢いで。
「実はですね…先生、去年風邪でいなかったからわかんないでしょうけど…一つやりませんか?」
「!?嫌だ、まだ初めては奪われたくない!!」
「何言ってんの!?違いますよ。ほら…あれですよ」
「…………………はぁ!?」
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「ふん、やっぱりな」
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