プロローグ:そして雑草は生える

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「今度ある校内球技大会のプログラム作りを手伝って欲しいだってよ。各競技の場所、時間、担当する先生の割り振りをな。なんか競技が今年から凄い増えるんだってよ。」 「…はぁ」 「最初はどーせいろんな人のわがまま聞く係りだろうから断ろうと思ったんだけどさ、なんかさ…好きなことやっていいって言われたんだよ!!だから…」 「わ、わかりました。…えっとじゃあ今日は…」 わたしと先輩は掃除を始められないとイライラする1列目の人達を無視して、今日から校内球技大会までのスケジュールを部活ノートに書く。この人はこんな風に一瞬無邪気な子供になって一瞬頼れる大人になる。だから…まぁ…その………き、気になる…というか?だ、だから雑草部に入っちゃったというか? 「おい、あずさ。この競技の時間、ここでいいとおもう?」 「ふぇ!?ああ、はい…ええとそうですね、………………」 雑草部。それは華々しい部を影から支える縁の下の力持ち…を一応の目標にしている、困ってることがある部のもとに迅速に駆けつけ、サポートをする部活なんだ。体育会系から文科系まで幅広く時々ヤバいことにまで首を突っ込んでしまう…要するに、 「なんでフォークダンスを3時間もやるんですかー!?」 困ってる部のサポートを必死に泥臭くやる、雑草なのだ。
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