校内球技大会!

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第23回私立天の笠高校校内球技大会 長年続くこの大会は主に出来たばかりのクラスで、優勝という1つの目標に向かって全力で取り組みクラスの団結力を高め勉学に励んでもらおうという…のが名目の、ゴールデンウィークの谷間の平日を楽に終わらせようという教師たちの陰謀が含みまくりの大会なのである。本来だとフットサル・ドッチボール・バスケットボールしかなかったのだが… 「この競技の少なさを父母の会がよく思ってなかったみたいでさ、この前の総会で一部の教師たちのわずかな抵抗を無視して決まったみたいなんだ~」 「へ~、それで幾つ増えたんですか?」 「ん?ちょっと待ってろ、確かこの辺りにパンフレットが…」 私達、雑草部には部室がない。正確にはまだ!ないだけらしいけど…だから今日はとりあえず自販機の前のベンチで活動中だ。先輩曰く、何回文句言いにいっても適当にあしらわれてしまうんだよね…らしい。ホント、部活設立が出来ただけでも不思議だ。 「タグラグビーと卓球…計2種目だな。」 「少なっ!?それだけなのに2年生や3年生の先輩はあの朝礼の時皆してあんな狂喜乱舞していたんですか!?」 「…あぁ、皆あの後、よくよく考えたら増えたけど少なくね?とか言ってたぜ…」 叶うわけがなかった生徒の希望が通ったのが嬉しかったから仕方がないんだけどね。と笑って言い、海園先輩は目の前の競技時間割シートとのにらめっこを再開する。しかしあの時の朝礼はすごかったなぁ…揺れたもん、体育館が。噂では海園先輩が雑草部を1人でやってた頃に、父母の会に競技を増やしてと今度の総会で言ってくださいってお願いしに行ったとかなんとか…。海園先輩はどんなに聞いても「?し、知らないっすよ?」と、明らかな嘘しかつかない。目立つのが嫌いなのかな?まぁ…そういう謙虚な所が… 「おい、あずさ。ケータイ貸してくんない?ちょっと出張中の先生に報告したいことが…」 「駄目です」キッパリ 「えぇ!?なんでさ!怪しいことしないから貸してくれよ~。」 「嫌です」キッパリ 「大丈夫だって!!画像フォルダとかでちょっとあれなのとか見つけないからさ!!」 「~先輩!!そんなに電話したいなら中央校舎近くの公衆電話に言ってくださぁい!!」 「す、すみませーん!!」 海園先輩は全力で謝ると、食堂の先にある中央校舎に向かってダッシュする。早っ うん、あの時の選択はやっぱり間違ってなかったみたい
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