1人が本棚に入れています
本棚に追加
高校の入学式の日、俺は事故にあった。
その時の記憶は定かではないが、目の前からトラックが結構なスピードで迫ってきてたのは、覚えてる。
目が覚めると、母さん(実の親父)が横でないていた。
妹は少し離れたところから。
「生還おめでとう……クソアニキ。」
と、俺を皮肉った。
医者は、
「奇跡だ!!」
と称えてから、
「全治三ヶ月だから、安静にね?」
とだけ言い渡した。
はっきり言って、ここら辺はあんまり重要じゃない。
実際に退院は一ヶ月でできたし(傷自体は二週間で完治した)、母さん(親父)のおかまは昔っからだし、妹に皮肉られるのも慣れている。
問題は一ヶ月間、入学から学校を休んでいたことから始まった。
俺が学校を休もうが休むまいが、当然、学校は待ってくれないし時間は進んで行く。
そんな中で起きてしまった事件。
『係り決め』
当然、嫌な役には誰も入りはしない。
なら休んでいるやつを入れてしまえばいい。
結果、俺はクラス委員にされていた。
「マジですか?先生……。」
そして俺は、職員室の傍にある個室で、入学からからの諸々の情報と共に、それを担任の先生から告げられた。
「マジだよ~。えっと……名前ぇ」
「赤井ですよ!赤井 聖(あかい ひじり)!!
何で、入学から一ヶ月も休んでた問題児の名前を把握してないんですか!?」
本当に先生か?この人。
最初のコメントを投稿しよう!