11章

14/14
前へ
/156ページ
次へ
「まぁ…結んでしまったから今更しょうがないけど…出来るだけ大人しくしててくれよ?」 『おお!認めてくれるか!』 白龍の嬉しそうな声色に、司は苦笑いを浮かべながら 「けど、プライベ…個人的な時間の時には、結界で遮断させて貰うからな?」 『うむ!残念だが、背に腹は変えられんしの!了承したぞ!!』 ウキウキテンションの白龍は喜びを表しているのか、湖上でグルグルと回転しながら司に答えた。 (案外幼いのかもな) 司はそんな白龍の様子に頬を緩ませながら 「んじゃ、帰るとしますわ!適当に…これからよろしくー。」 と、背を向け湖を後にする。 『何か困った事があったら、すぐに我を呼ぶのじゃぞー!』 と言う白龍の言葉を受けながら、司は深い森へと消えて行くのであった。 (まさか我の方が魔力を貰う事になるとはの……この伝説の白龍をも遥かに凌ぐ潜在魔力……) 『お主はその力を持って…この世界で何を成し遂げる?』 司の居なくなった湖に、白龍の囁きだけが響いていた。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3240人が本棚に入れています
本棚に追加