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「まぁ…結んでしまったから今更しょうがないけど…出来るだけ大人しくしててくれよ?」
『おお!認めてくれるか!』
白龍の嬉しそうな声色に、司は苦笑いを浮かべながら
「けど、プライベ…個人的な時間の時には、結界で遮断させて貰うからな?」
『うむ!残念だが、背に腹は変えられんしの!了承したぞ!!』
ウキウキテンションの白龍は喜びを表しているのか、湖上でグルグルと回転しながら司に答えた。
(案外幼いのかもな)
司はそんな白龍の様子に頬を緩ませながら
「んじゃ、帰るとしますわ!適当に…これからよろしくー。」
と、背を向け湖を後にする。
『何か困った事があったら、すぐに我を呼ぶのじゃぞー!』
と言う白龍の言葉を受けながら、司は深い森へと消えて行くのであった。
(まさか我の方が魔力を貰う事になるとはの……この伝説の白龍をも遥かに凌ぐ潜在魔力……)
『お主はその力を持って…この世界で何を成し遂げる?』
司の居なくなった湖に、白龍の囁きだけが響いていた。
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