11章

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「あ…俺、そろそろ帰らなきゃ」 辺りの様子から、大分長い間話し込んでいたと慌てて腰を上げる司。 『なんじゃ?もう帰ってしまうのか?』 「はい…流石にこの時期に遅くなり過ぎるのは…周りに心配をかけますし…」 マフィア絡みでゴタゴタしている今、周りに余計な心配はかけたくない。 『まぁ…仕方ないのぉ。無理に引き止める訳にもいかんしの…』 余程司との会話が楽しかったのだろうか…そう言いながらも白龍はさみし気な表情を浮かべる。 そんな白龍の表情に罪悪感を感じた司は、 「ま、また必ず遊びに来ますから!」 と、つい言ってしまう。 その言葉を聞いた途端に白龍は 『本当じゃな!?約束じゃぞ!!我は待っておるぞ!!』 と、表情を明るくした。 (…めんどくさい事になった…) 言ってしまった事だから仕方ないが、お店やマフィア・スラム等の様々な問題を抱えてる現状で、なんとも面倒な約束をしてしまったと司は軽く後悔した。 しかし、ニコニコと明るい表情の白龍を見ていると… 今更「その場凌ぎの台詞でした」なんて、とても言えたものじゃない。 「…はい。時間を作ってまた遊びに来ます…」 司は諦め半分で白龍にそう答えるのであった。 .
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