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『そうじゃ!!』
立ち去ろうとする司に、白龍は急に何かを思い出した様に叫ぶ。
司はあまりの声のデカさに顔をしかめながら、
「…どうしたんすか?」
と、今だ湖上に浮かぶ白龍を見上げる。
『お主にいいものをやろう!』
そう言うや否や白龍を包むその神々しい白い光が更に増し…
キラキラと司に降り注いだ。
「こ、これは??」
戸惑う司に白龍は
『なに…ただお主に"癒し龍の加護"を与えただけじゃよ。少しばかり身体が丈夫になるだけじゃ。そう慌てるでない。』
「か…加護とは??」
『うむ…我にかかれば簡単な事じゃよ。その加護とはの…』
どこかドヤ顔の白龍の説明によれば…
・回復魔法の効果アップ
・毒や麻痺等、異常状態の耐性アップ
・癒し龍の固有魔法の"一部"使用許可
などがあるらしい。
「なっ!?何故俺なんかに?」
加護を貰ういわれもない司は、白龍のいきなりの行動に戸惑いを大きくする。
『なに、簡単な理由じゃよ。ただ単に我がお主を気に入っただけの話しじゃ。』
「…………。」
ほんの少しの時間話しただけで、どこに気に入られる要素があったのか。
司は理解出来ずに言葉が出ない。
『それと…』
次に聞かされた事実こそが…
白龍が司に加護を与えた"真の"目的であるのであった。
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