11章

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『そうじゃ!!』 立ち去ろうとする司に、白龍は急に何かを思い出した様に叫ぶ。 司はあまりの声のデカさに顔をしかめながら、 「…どうしたんすか?」 と、今だ湖上に浮かぶ白龍を見上げる。 『お主にいいものをやろう!』 そう言うや否や白龍を包むその神々しい白い光が更に増し… キラキラと司に降り注いだ。 「こ、これは??」 戸惑う司に白龍は 『なに…ただお主に"癒し龍の加護"を与えただけじゃよ。少しばかり身体が丈夫になるだけじゃ。そう慌てるでない。』 「か…加護とは??」 『うむ…我にかかれば簡単な事じゃよ。その加護とはの…』 どこかドヤ顔の白龍の説明によれば… ・回復魔法の効果アップ ・毒や麻痺等、異常状態の耐性アップ ・癒し龍の固有魔法の"一部"使用許可 などがあるらしい。 「なっ!?何故俺なんかに?」 加護を貰ういわれもない司は、白龍のいきなりの行動に戸惑いを大きくする。 『なに、簡単な理由じゃよ。ただ単に我がお主を気に入っただけの話しじゃ。』 「…………。」 ほんの少しの時間話しただけで、どこに気に入られる要素があったのか。 司は理解出来ずに言葉が出ない。 『それと…』 次に聞かされた事実こそが… 白龍が司に加護を与えた"真の"目的であるのであった。
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