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(なんなんだ…この理不尽…)
偶然出会った伝説級の生き物に記憶を覗かれたと思えば、いつの間にやら自分の使い魔に。
この一連の流れに、果たして司の意思は反映されていたのだろうか?
「…んで…百歩譲って使い魔?になったのはいいとして…白龍にはどんないい事があるの?」
いきなり契約をしてきた位なのだから、あちら側にも何かしらの利益が有るのだと司は予想した。
『ほぉ…なかなか賢いのぉ。』
「まぁ、普通に考えれば…何かしらあるよね。」
『互いに魔力は腐る程ある様じゃし、魔力の共有はここでは理由ではないのぉ…強いて言うなら…』
「…言うなら?」
『その証を通してお主の見ている物が我にも見える位じゃの。』
(…はい?)
白龍の言葉を理解出来ない司。
『我は俗世を離れて久しい…お主の話しを聞いているうちに、今の世界に興味が湧いてきたのじゃ。お主のその"証"から世間を見させて貰うぞい。』
そう言う白龍はどことなく楽し気な雰囲気。
司は白龍の言葉をひとつひとつゆっくりと考え、自分に降りかかるであろう重大な"問題"に気付いてしまった。
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