12章

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そこに居た者達とはー。 青い甲冑に身を包んだ5人の騎士。 "青い甲冑"…それが意味する物は地球で言う所の警察官…近衛兵であった。 いきなり現れた近衛兵に、コルツが目を見開いて驚いていると 「商業ギルド会長・ガルフ=コルツ並びに、同ギルド特別顧問・ツカサ=オオシロ。フィリップ国国王の名において命ずる!」 その言葉を聞いたコルツは、慌てて膝をつき頭を下げる。 呆然と事を眺めていた司もコルツの慌て様に、見よう見まねで頭を下げた。 先程の近衛兵は、その二人の様子を確認してから 「我等近衛兵の指示に従い速やかに謁見せよ。との国王様のお達しである。これは勅命…お主らに拒否権は無い。」 そこまで言うと、次はまた別の近衛兵が 「頭を上げ急ぎ支度をなされよ。五分後にここを出る。」 と、二人に有無を言わさぬ言葉。 司とコルツはいきなりの出来事にお互い視線を交わすものの…国王の命令には当然逆らえないので、大人しく準備を始めた。 そして五分後… 5人の近衛兵に囲まれた二人は、一階の職員や訪れていた人々の視線を受けながら、城へと向かう馬車に乗り込んだのであった。
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