第十六章 鏡

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 なんとなく笑ってしまう。 「……何がおかしい」 「別に?」 と言いながら、歩き出す。  静かな村だ。  空気がとても澄んでいる。  少し標高が高いのかもしれないと思った。  星空を見上げて言う。 「何も出て来ないわね」  この状況で、何に出て来て欲しいんだ、という眼で由佳が見る。
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