第二章 特別棟の花子さん

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    「明路ーっ。  何処行くのー?」  教室に戻って行く列から外れた明路を、春香たちが振り返る。 「ちょっとお手洗いーっ」  教室手前のトイレで足を止めていた明路は叫び返した。 「えーっ。  もう時間だよー?」 「急いで行ってくるよー。  あそこじゃ行く勇気なくてー」 と言うと、違いない、と三人は笑う。
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