第二章 特別棟の花子さん
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急いで行くと友人たちに言いはしたが、それほど足は進まず。 ゆっくりとトイレに入り、なんとなく、さっきと同じ、奥のドアを開けてみる。 一瞬、そこに誰かが見えた気がした。 あのとき、由佳の向こうに、小さな人影が見えたように。 でも、気のせいだ。 そう思うと、それは消えた。 無意識のうちに、手首に手をやる。 今、あれを持っていないのに、見えるはずがない。
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