第三章 迷い込んだ霊

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「入れなかったのはいつから?」 「さあ。  いつからかのう」  返事は遅く、会話も鈍い。  このまま放課後を迎えてしまいそうな気がした。  いや、ともかく、授業が終わってしまうのはまずい。  みんなが廊下に出て来てしまう。 「明路。  とりあえず、このお爺さんを保健室に連れていって。  あそこ、どうせまた人、居ないから」  保健の先生は大抵、ふらふらしていて保健室には居ない。  まあ、それ以外にも理由はあるのだが。
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