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常盤「あとは『スキル』と『エフェクト』だ」
文月「属性以外にもまだあるのか…………」
立ち話に疲れた俺達は、グラウンドの隅にあったベンチに腰掛けていた。
常盤「『スキル』ってのは、魔法とは別に自分に宿ってる力。
『エフェクト』は条件を満たせば発動する『特殊効果』みたいなもんだ。両方共一人に一つしかないんだ」
文月「ふーん。なあ、さっきから気になってたんだけどさー、俺の属性とかスキル、エフェクトって何か分かんないのか?」
そりゃこんなに説明されたんだ、少しくらい自分には何があるのか知りたいだろう。
常盤「知らね」
これだからストレートで大雑把な奴は本当に………………
常盤「『属性』、『スキル』、『エフェクト』を知るためには一回はゲームに出ないといけないんだ。
出たらその場で覚醒するし、何を得たのか分からなくてもゲームが終わったあとに七瀬校長に聞けば分かるんだ」
文月「上手く出来てるんだな……………」
期待を裏切られてため息を軽くついたあとに、常盤に質問してみる。
文月「せめてお前の属性とかを教えてくれないか?あとスキルとかも見てみたいしさ」
常盤「いいぜ、見てな」
ベンチから勢い良く立ち上がった常盤は、ついて来なと言って歩きだした。
グラウンド別の片隅に、一体のかかし………みたいなものが立っていた。
常盤「こいつは『トレーニングかかし』って言って、技の確認とかが出来るんだ。超必殺技とか究極必殺技とかを当てても壊れないんだ」
文月「あ、やっぱりそういった必殺技があるんだ」
その超必殺技とか究極必殺技とかは必殺ゲージを消費して使ったりするんだろうなー、なんて頭で適当にまとめて常盤を見る。
常盤「私の属性は『火』、スキルは『ギア』、エフェクトは『リーダーの底力』なんだ」
トレーニングかかしを前に戦う構えをとり、右手を少し前に出した。
常盤「『フレイムボール(火の玉)』」
前に出した常盤の右手から小さな火の玉が出て来た。
その火の玉は前に飛んでいく訳ではなく、ただ空中に停滞していた。
文月「すげぇ、マジで魔法だ」
感動を必死に押さえている俺をちらっとみた常盤は小さく微笑んでいた。
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