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常盤「私の場合はこれを…………こうするっ!」
拳を固めた常盤は空中に浮いている小さな火の玉を殴り飛ばした。
すると小さな火の玉はトレーニングかかしに向かって真っ直ぐに飛んでいった。
ボシュッ!
火の玉はバッティングセンターの100キロぐらいのスピードでトレーニングかかしに激突した。
常盤「うん、ぼちぼちだな」
肩をぐるぐる回しながら常盤は満足そうに笑っていた。
文月「おいおい……………今の相手にぶつけんのかよ?」
常盤「敵だって今くらいのガンガンやってくるぜ」
文月「マジかよ………」
とんでもない世界に迷い込んでんだな俺。
常盤「次はスキルの『ギア』を見せてやる。私のスキルは一時的に攻撃力を上げる事が出来るけど、使用中はその分防御力が下がる両刃の剣だ」
両手を顔の前でクロスさせて目を閉じる常盤。
常盤「アップギア………1!」
両手を顔の前から振り払うと、常盤の体が少しだけ黄色っぽく光り出した。
常盤「そんでこれが、私が今のところ使える超必殺技!」
体を大きく捻って握った拳には炎が付いていた。
常盤「ディープインパクト(深々の一撃)!」
振り出した拳がトレーニングかかしに直撃した瞬間に、拳に付いていた炎が大爆発をした。
文月「おわっ!?」
物凄い爆風が俺を襲う。
砂煙りが無くなったトレーニングかかしの前には常盤が立っていた。
常盤「どうだ?これが私の力だ」
文月「あ、ああすげぇよ…………もうお前人間じゃねえよ………」
常盤「だからこれくらい敵もやってくるって」
へらへらと笑いながら言っているが、現に力が無い俺には笑えないのだ。
常盤「で、私のエフェクト、『リーダーの底力』ってのは、味方が一人負ける度に全能力が少し上昇するんだ。仲間が負けるってのが条件ってのが辛い所だ」
文月「ふむ………分かった事はお前のエフェクトとお前はリーダーなんだなって事ぐらいだ」
常盤「ああ、私はチーム『レジェンド』のリーダーなんだ、よろしくな」
こいつ、笑顔なら可愛いんだよなーとか適当な事を考えながら常盤がリーダーだと言うことを知った。
さて、俺は力を知るためにチーム『レジェンド』のメンバー達とゲームに参加する事になるのは言うまでもなかった。
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