~1st GAME~

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~1st GAME~

常盤「チーム『レジェンド』ってのはもともとあったらしくてさ、それで意味が分からないけど校長が私をリーダーに指名したんだ」 文月「って事はなんだ、この学校にはそういったチームがいくつもあるのか?」 学校の廊下を歩きながらチームについての説明を聞く。 常盤「いや、この学校にはレジェンドしかない。多分だけど………チームが一つあるごとに、ここと同じ様な世界があると推測してる」 文月「そのチームどうしで勝負して勝ち負けを出すのか?」 常盤「いずれそうなると考えてる」 少し難しい顔をしながら頭をかく常盤。 頭をかく度に揺れる長髪は手入れがされているのか分からないが、とても綺麗だった。 文月「だってお前レベル7あんだろ?能力もすでに知ってるって事は、もうゲームに一回は参加したんだろ」 常盤「物には段階がある。いきなり参加者どうしをぶつけても、素人の戦いになる」 文月「………………って事は、この『全ての世界を管理している物』に用意された練習ステージをやってるって事か?」 確かにこの世界を詳しく知らない人達をいきなり戦わせても、根本的なスキルの強さや初期値が高い人が勝ってしまう。 常盤「そうだ。私達は管理している物をみんな『マザーブレイン』って読んでる」 文月「電脳中枢の……母」 常盤「要はこのゲームの主催者だ」 って事は待てよ……………マザーブレインはこの世界では神って事になるのか。 文月「でもなんでお前らはゲームに参加してるんだ?なんか利益あんのかよ?」 これは率直な質問だった。 なんの利益も無いのに、ゲームには参加したところで意味はない。 ゲームをクリアしたならば、当然報酬くらいあってもいいはずなのだが………… 常盤「一つだけ……………………」 文月「ん?」 常盤「クリアした者達に一人一つずつ願いが叶うんだ」 文月「マジかよ…………世界征服したいーとか言っても叶っちまうのか?」 常盤「叶う」 なるほど…………報酬は最高の物みてーだな。 物欲や夢をあまり持たない文月には大した価値が無いが、大きな野望等を持った者には喉から手が出るほど欲しい物なのだろう。 常盤に聞いたが、一度クリアしたステージは何回も行けるらしく、俺の能力を知るためだけにわざわざ最初の一番簡単なステージに行ってくれるらしい。
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