~1st GAME~

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文月「…………誰だ?」 いつもの声より少しトーンを下げて、威嚇するように問い掛ける。 ???「私はこのステージのボスです。私に勝てばこのステージはクリアとなります」 そうか…………一回クリアしてるとは言え、ゲームはゲーム。 コンピューターの登場キャラクターはひたすらここに敵が来たら決められた台詞を言うだけだ。 ゾア「私の名は『ゾア』。以後お見知り下さい」 軽く頭を下げたゾアと名乗る……………男か女かは微妙。 フードをすっぽり被っているせいで性別は疎か、肌すら見えない。 文月「要は…………お前に勝てばいいんだよな?」 ゾア「ええもちろん。勝てればですけどね」 文月「ナメやがって……覚悟しろよな!」 異例の参加者 文月 一希 vs 黒フードの従者 ゾア なんか格闘ゲームの対戦前みたいなカットインが脳内に入ってきた。 すると相手の体力や気力ゲージ、魔力ゲージや必殺技ゲージなどが右側に出てきた。 左側には自分のがあった。 文月(マジでリアル格闘ゲームってことかよ…………) とにかくゾアを睨み、身構える。 ゾア「ふふっ、チュートリアルもまともにやっていないのに………勝てるとでも?」 文月「そんなもんやってみねーと分かんねえだろ」 するといきなりナレーターの様な声が頭の中で響きはじめた。 『ラウンド1…………………ファイト!』 ラウンド1って事は普通に考えて2ラウンド先取で勝ちになるのか? しかしこんなことをゴチャゴチャ考えていたら勝負に集中出来ない。 ゾア「あ、先に2回勝てば勝ちになりますよ」 文月「考えないようにしてたんだよこの野郎!」 とにかく2勝すりゃいいんだろ…………やってやる。
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