41人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
文月「うっし、勝った。あと一勝すればいいんだよな」
手をパキパキ鳴らしてもう一度構える。
ゾア「参りましたね……………ここは一度引かせていただきます………」
すると草原に転がったまま地面に手をつけた。
ゾアの手から黒い沼のような物が出来て、それにゾアがズルズルとのまれていく。
文月「あ!おい待てよ、逃げる気か!?」
ゾア「いずれまた会うでしょう…………」
そんな事を言い残してゾアは沼に消えていった。
ゾアを消した沼もすぐに消えてしまった。
文月 一希
Level Up! 1→4
文月「あ、なんかレベルアップした」
なんだか力が漲ってくる…………なんて展開は得に無く、実感の無いまま上がったステータスを消えるまで見た。
ステータスに集中していた俺は気付かなかったのだ……………たくさんの足音が近付いている事に………
常盤「ふ~み~づ~き~~~~!!!」
文月「お、常盤じゃねえか!レジェンドのメンバー達もいるな!」
向こうから走って来る常盤とメンバー達に笑顔で手を振る。
………………あれ?なんだか常盤の足が早くなったような……………そして頭に怒りマークが見える気も……………
常盤「てめぇ今までここで何してたんだー!?」
文月「ボスと戦って…ぐはぁっ!?」
答える暇無く見事なドロップキックが横っ腹にヒットする。
1Hit 503Damage!
いいよこんなのも表示しなくて………………つーかダメージくらうのかよ………
常盤「ステージ始まってお前がいなくて焦ったし、とにか全員で手当たり次第ステージ探しまくって、揚句の果てにはボスと戦ってましただぁ!?」
文月「はい…………本当に………迷惑かけて申し訳ございません……………痛い痛い!蹴らないで!コンボ数とダメージがどんどん上がっていくから止めて!」
吹っ飛んだ俺に追い撃ちをかけるように蹴りをきめてくる。
常盤「本当に……………心配したんだぞ…………」
ようやく蹴りが止まったと思ったら、常盤は不安や緊張がどっ、と抜けたように俺の横に膝をついた。
文月「…………………悪い」
常盤「ん、無事ならいいや」
安心した笑顔を常盤が俺に見せて場は収まった。
『Stage Clear!』
最初のコメントを投稿しよう!