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~寮~
寮へ向かう途中の廊下から外を見た。
日の傾きはさっきより増していて、少し暗闇も混じり始めてきた。
文月(あれがさっき言ってた採掘場か?)
裏山には一カ所だけぽっかりと穴が空いていた。
おそらく採掘場だろう。
文月「………………っと、ここか」
もらった紙の番号と部屋番号を照らし合わせて見る。
間違い…………無いな。
軽くノックをして部屋に入る。
文月「失礼しまーす。これから同室になる者で…………………す?」
常盤「ん?ああ、よろし……………………………………………………………………………………」
部屋の中には常盤がいた。
二人「………………………………………………………………………」
おいおい校長、いくら冗談でもきつい物があるぞ?
常盤「おい…………これはなんの冗談だ?」
文月「こっちが聞きてーよ…………俺は言われた部屋番号の部屋に来ただけだ」
俺は部屋番号が書かれた紙をヒラヒラとする。
常盤「あの糞アンバランスじじいめ……………ちょっと来い!」
文月「え?おい!?」
すると常盤は俺の手を掴んで走り出した。
それに引っ張られるように俺も走り出した。
~再び校長室~
常盤「校長!どうゆう事だよ!?」
ノックもしないで校長室に乱入する常盤と引っ張られる俺。
七瀬校長「ワシが決めた事だ、黙って聞け」
常盤「けどなんで男なんだよ!?普通に女子にしろよ!」
ぎゃあぎゃあと喚く常盤を七瀬校長はピシャリと言った。
七瀬校長「お前が寮暮らしが決まった時に、一人で暮らしたいと言ったから無理して二人部屋にお前だけを割り当てた。
それのツケだ、それにもう空いてる部屋はお前の部屋しか無い」
常盤「むぅ…………………」
眉をしかめた常盤は渋々頷いて、七瀬校長の言う通りにした。
こうして俺のルームメイトは常盤に決まったのだった。
……………………だけど常盤の言う通り、男女同室ってまずくないか?
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