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~レジェンド~
今日は最悪の寝覚めだった。
文月「うっ…………重い」
俺は変な夢を見た不愉快さと、胸あたりにある謎の重量感で目が覚めた。
しかもベッドが窓際にピッタリと寄せられているため、朝日が容赦無く顔にダイレクトアタックしている。
文月(変な夢はともかく、この重量感は………………?)
眩しい光りに目を細めながら、俺は目を体に向ける。
文月「…………なっ!?」
俺の胸には常盤の頭がのっていた。
二つならんだベッドに縦ではなく横に寝ているのだ。
寝相が(ものすっごく)悪いのか………だからベッドの間を無くしてたんだな…………って感心してる場合じゃなかった。
しかもよく見ると、常盤のやつ俺の抱き枕を奪ってやがる。
常盤が顔をくっつけている辺りに出来てるシミみたいのってまさか…………………
文月「やっぱりよだれだよなそれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
俺の寝間着にもたれていました。
~数分後~
常盤「…………んー」
むくりと起き上がった常盤が最初に目にしたのは、洗濯物を泣きながら干していた文月だった。
常盤「おはよ~……………朝から何してんの?」
目を擦りながら私は聞いた。
文月「くっ、全部お前のせいだろうがぁ!」
常盤「はぁ!?」
涙ながらに怒ってきた文月。
私………なんかしたっけ?
文月「干されている物を見ろ!」
おそらく寝癖がついていると思う頭をかきながら洗濯物を見る。
枕、枕カバー、寝間着(上)
常盤「…………………?」
文月「分からないか?分からないなら教えてやる!全部お前のよだれの被害を受けた物だよ!」
常盤「嘘でしょ!?」
文月「嘘じゃねぇよ!」
本当に……………最悪の朝だった。
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