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-グランド-
文月「で…………対戦相手はどうするんだ?
まさか全員なんて言わないだろうな」
常盤「そんな訳あるか、私がやるよ」
全員ではなくて安心したが、リーダーの常盤が相手か…………
常盤「文月は私の必殺技とかスキルとか見てるから戦いやすいだろ?」
文月「まあそうだけどさ、お前はいいのかよ?」
常盤「なーに、新入り君へのハンデだよ」
……………………ぜってー勝って後悔させてやる。
千羽「ルールはタイム無しの一本勝負でよろしいですか?」
常盤「オッケー」
文月「いいぜ」
とにかく一回常盤の体力ゲージを0にさせればいいんだろ。
確かにレベルは常盤の方が上だが、喧嘩の場数や経験は勝ってる自信がある。
勝負はけっして不利じゃない。
常盤「あ、そうだった。
『ガード』教えてなかったな」
文月「ガード?」
常盤「手を前でクロスさせるだけだ。それだけでガードしてる事になる。
だけど立った状態だと、しゃがみ攻撃がガード出来なくて、
しゃがみ状態では空中攻撃がガード出来ないんだ。
空中ではしゃがみ攻撃がガード出来ないけど、空中にいる相手にはしゃがみ攻撃は滅多に当たらないな」
文月「オッケー、分かった」
手を前でクロスさせるだけとは……楽なもんだ。
千羽「それでは改めて、レディー…………Fight」
千羽のコールで常盤との組み手が始まった。
左側には自分の体力ゲージや魔力ゲージが上下に出てきて、同じように常盤のも出てきた。
常盤「『歯車活性化』(ギア)………1!」
文月「いきなりかよっ!」
開始早々スキルを使った常盤から、大きめのバックステップで距離をとる。
今の常盤は攻撃力が上昇している状態だから迂闊にダメージを喰らえない。
ほのかに黄色っぽく光っている常盤は、いつでも来いと言うかの様に笑っていた。
文月(……………上等だ!)
スキル紹介
『歯車活性化』 通称(ギア)。
常盤のスキルで、ギアを上げた際には攻撃力が上がるが、その分防御力も下がる両刃の剣。
ギアには何段かあり、上げた分だけ上記の効果が高まる。
あまりに上げすぎると、オーバーヒートする。
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