~レジェンド~

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歯車活性化(ギア)を使った常盤には正直近付きたくない。 いくら使用者の防御力が下がると言っても、ひたすら攻撃し続けて、相手に攻撃する暇を与えなければいいだけだ。 それに比べて俺の想像製作(イメージメイク)は、七瀬校長がスキルを説明してくれた時にくれた魔光石が一つあるだけで、一回しか使えない。 削除(デリート)に関しては右手限定…………………………今の俺は魔法とかには無縁だ。 常盤「そっちから来ないなら私が行くぞ」 一気に距離をつめてきた常盤は、走った助走を使って跳び蹴りを放ってきた。 文月「ぐっ!」 教えてもらった通りに手をクロスするガードをして耐える。 しかし所詮はただのガード。 魔力壁ほど完璧にダメージを消してはくれず、少しだけ貫通ダメージを受ける。 跳び蹴りをガードした際に、体をスライドさせるように少し後ろにはじかれて、また距離が出来た。 文月(ガードしてこの威力か、参ったな。 あと今、体が後ろにスライドしたのは格闘ゲームの吹き飛ばし攻撃みたいなもんだな) 文月は下手に慌てたりはしない。 慌てたり、動揺したりすることは喧嘩では命取りになる。 文月(大切なのは冷静に判断して、出した選択を迷わない事………) 実は全部、親父に教えてもらった事なんだけどね。 -一方、観客席では- 大和(東)「二人共頑張ってー」 大和(西)「東、どっちか片方を応援しろよ」 大和(東)「そんなこと言われても、二人共仲間だし…………西香はどうしてるの?」 大和(西)「ややこしくなるから応援しない」 同体人物(ドッペルゲンガー)のスキルを持つ大和君は、一人でいても意外と忙しいのだった。 スキル紹介 『想像製作』(イメージメイク) 文月の本当のスキルで、作りたい物の『素』と『イメージ』さえあれば作り出せるスキル。 このスキルの力により『削除』が作られた。 想像製作(イメージメイク)はかなり強力なスキルで、魔力を勝手に作り続けるため、削除(デリート)さえ作らなければ、魔法使いたい放題だのスキル作り放題だったのだ。 今では魔法を使うために、魔力を含む不思議な石、『魔光石』が必要になった。 使う際の魔光石の数が多ければ多いほど、強力な魔法が使える(もちろんどんな魔法かというイメージが必要)。
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