~レジェンド~

12/24

41人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
文月(俺が右手で常盤に触れれば、きっと歯車活性化(ギア)の効果は消えるはずだ。 なら………………) 考えをまとめた所で、文月は一歩前に出した足に力を込めて走り出す。 三好「次は新入りが仕掛けたな。 なあ、どっちが勝つか賭けしようぜ。俺は文月に賭けた」 雛祭「うーん、やっぱり右手は見えませんねー。 私は常盤さんにします」 天童「俺は……………新入り」(組み手は全然悪くない考えだけど………………やっぱり新入りとサッカーやりたかったな~) 大和(東)「さっきから天童君、真剣な顔してるけどどうしたのかな? 僕はトッキー」 的場「まーたサッカーの事でも考えてんじゃない? 俺もトッキーにしとこっと」 大和(西)「私は新入りにしとく。 負けた方が勝った方に今日の晩飯奢りだからな」 桐原「…………………新入りに賭けた」 千羽「トッキーさんに賭けます」 観客席は観客席で意外と盛り上がっていた。 距離をつめてきた文月を見た常盤は早めに防御の体制をとる。 常盤(ギア状態でのダメージは受けたく無いからな) 文月(やっぱりガードしてきたか!) ガードしている常盤に、もう少しで拳が届きそうなところで振りかぶる。 魔法やスキルに関しては、魔光石が無ければなんの約にもたたない左手を。 しかし文月は握った左手を振らなかった。 あくまで振らなかった動作はフェイク。 文月は常盤の約2m前で急ブレーキをしたのだ。 そして足で思いっ切り砂を蹴り上げた。 常盤「なっ!?」 砂かけ自体の攻撃はガードしたが、ダメージは無くとも砂埃で視界がなくなり、おまけに舞い上がった砂が常盤の目を襲った。 常盤(目が……………っ!?) 目を閉じてもガードの体制を崩せない。 崩したらそれこそ文月の思うつぼだ。 しかしこれでは目に入った砂が取れない。 常盤(しまった………………完全にはめられた) しかしそう分かった時には、文月の攻撃が背中に当たりはじめた時だった。
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加