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文月「……………ん」
窓から入ってきた朝日を顔に浴びて目が覚める。
どうやらあの状況からなんとか寝れたみたいだ。
上半身だけ起こすと、もう二人の姿はなかった。
文月(……………夢だったのかな?)
寝癖がついた頭をぼりぼりとかきながら部屋に視線を向けた。
文月「……………………………………………………………………」
真っ先に目に入ってきたのはテーブルに向かい合って正座で俯き気味に座っていた二人だった。
常盤「どうして………………ああなってたんだろうな」
桐原「詩帆はまだ寝相が悪いってのがあるからいいじゃん。
私の方が言い訳つかないよ」
…………どうやら夢ではなかったみたいだ。
文月「お、オハヨーっす」
空気に堪えられなくなった俺は挨拶で口を開く事にした。
常盤「うわっ!?お、おはようさん!」
桐原「お、おはようございます一希さん!」
文月「うん、なんだかよく分からないがとりあえず落ち着け」
テンパる二人を落ち着かせて話しを聞く。
文月「どうしたんだよ二人共、何かあったのか?」
常盤「ぜ、全然何もないぞ!昨日も私の寝相がヤバかっただけだ!」
桐原「私は………………………言えるかぁ!」
文月「恐ろしく嘘つくの下手くそだなお前ら………………」
ため息をついた後に話しを戻した。
文月「悪いけど二人に抱き着かれてた事は知ってるぞ」
常盤&桐原「うっ…………………」
文月「まあ俺は気にしてないから……………っても二人が気にしてたら俺の事なんて意味ないか。
………ごめんな、やっぱり俺がソファーでも床でも寝るべきだったな」
常盤「あ、謝るなよ!抱き着いてたのは私達だったんだし………」
桐原「そうだよ、私も詩帆の寝相を我慢して寝れば良かったんだし……」
俺は下げた頭を上げる。
文月「じゃあお互い様って事で」
とりあえず場を上手くまとめる事に成功した。
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