~ランキングバトルに挑戦~

3/12
前へ
/157ページ
次へ
???「ふぁ~…………えーと、何か用ですか?」 大きな欠伸をしたあとに俺の方を見てきた。 目の下にはやっぱり隈があり、まだ眠そうな半目でポケーっとしてる。 文月「いや、用って程じゃ無いんだけどさ、お前星野ってやつ知ってるか? 屋上にいるはずなんだけどさ」 俺は寝ていた女子生徒から視線を外して辺りを見渡す。 他にも一般生徒がいるので、どれが星野か教えてほしかったのだ。 星野「あのー………星野は私です」 文月「………はい?」 星野「私が星野 夜空ですよ」 マジかよ…………今俺の目の前にいるのが今回の対戦相手なのか。 文月「そ、そうだったのか、ごめん知らなかったんだ!」 とにかく俺は手を合わせ謝る。 星野「いいですよー、私もあなたの事を知らないのでお互い様ってやつですから」 文月「それとこれとはなんか違くないか?」 いまいち噛み合わない会話をしてしまった。 星野「ところで………私に用があるんじゃ?」 文月「ああそうだった、いろいろとインパクトが強い出来事が多くて忘れてた。」 相変わらず掴み所が無い星野を見る。 文月「ランキングバトルってのがあるだろ、あれで勝負を挑みに来たんだ」 星野「ランキングバトル……………ああ、学校の生徒全員でやってるあれですね。 ちょっと待ってて下さいねー」 スカートのポケットから携帯を取り出してカチカチといじりはじめる。 こんなに普通に会話が通じて仕種も普通なのに、本物の人間じゃないんだよな…………… そう考えると少しぞっとした。 星野「…………はい、確かにメールがきていましたのでOKですよ」 どうやらランキングバトルをする際は、挑まれた相手にはメールが届く仕組みらしい。 星野「場所はここ、屋上。タイム制限は無しでワンラウンド先取でいいですか?」 文月「ああ、分かった。よろしくな」 星野「こちらこそよろしくお願いします」 お互い笑顔を見せて少し距離を取った。 俺のランキングバトルの挑戦が今始まるんだな…………
/157ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加