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文月が走り出したのを見た星野はかなり焦っていた。
星野(どうしよう、どうしよう!?)
しかし焦れば焦る程考えはまとまらず、いろんな考えと混ざり合ってしまう。
星野(魔力壁か星壁を作る………いやダメだ、文月さんはそれを打ち消す力を持っているから作るだけ魔力の無駄になる。
なら攻撃……こんな足をとられて不安定な状態じゃ狙いが定められない!
ただのガードは………この黒い沼自体が一つの魔法攻撃だがら、抜け出さない限りガードが出来ない…………どうすれば!?)
ダンッ!と大きな音が聞こえて星野は意識を現実に戻した。
視界に入ったのは、パンチを繰り出すために体を捻りながら飛び込んできた文月がいた。
星野(だ、ダメだ!何も打つ手が無い!!)
しかし星野は焦るあまりに気付いていなかった。
文月が左腕を振りかぶっている事に。
文月は5つぐらい取り出した魔光石を左手で握り締めた。
左手は紫色の光りを放ち、左腕に光りが集まった。
文月「こいつは俺がイメージした闇属性の腕だ!」
左腕に集まった光りはすぐに普通の腕の4、5倍近く大きい巨大な腕を作り上げた。
色は紫色で、ガラスで出来ているかの様に透き通って奥まで見える。
形は例えるなら魔人のような造形をしている。
文月「いくぞぉ!!」
紫色に変色した瞳で星野を睨みつける。
想像制作(イメージメイク)によって作り出された左腕を星野に向けて打ち込んだ。
星野「きゃあっ!!」
黒い沼にはまっていた星野は左腕の拳をまともにくらい、転がるように吹っ飛んだ。
文月の作り出した左腕は、星野にダメージをあたえた瞬間に、ガラスのように砕け散った。
winner 文月!
文月「今回も相変わらずヤバかった…………」
俺はなんとか勝つことが出来たのだった。
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