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~パーティを作るべし~
-購買部-
文月「いつ見ても凄い品揃えだな」
購買部はかなり広く、文房具などはもちろん、お菓子・本や漫画、雑誌・飲み物・インテリアするための小物・薬などがたくさん置いてある。
文月(ついでだしお菓子とかジュースでも買っていこうかな)
支給された財布を取り出し中を確認する。
最初に財布を渡された時に貰った五万円と、ゲームのステージのクリア報酬で貰った三千円で、合わせて五万三千円も入っていた。
文月「これだけあれば少しは贅沢できるだろ」
俺は適当にお菓子やジュースを選んでレジに列んだ。
大和(西香)「ん?なんだ文月じゃん」
文月「ああ、大和……………西の方か?」
大和(西香)「西じゃねぇ!西香だセ・イ・カ!」
文月「ははっ、悪い悪い」
俺の後ろに列んで来たのは今回イベントがある大和だ。
いつもは前髪で目が隠れてるのに、今日はヘアピンで両目とも見えるし、何よりスカートだ。
文月「ん?なんだお前、風邪でもひいた?」
大和(西香)「ああ、これか?」
西香の持っている買い物カゴには解熱剤や咳止め、抗生剤などの薬がいくつも入っていた。
大和(西香)「東がひいてな。
だから仕方なく俺がこうして全身出て薬買いに来た訳」
めんどう事を押し付けられたと話している割には西香はどこか嬉しそうに見えた。
文月「ふーん、仕方なく…………ねぇ」
俺は買い物カゴの底に薬で埋まっていた三冊の雑誌を引っ張り出した。
大和(西香)「あっ!バカ返しやがれっ!」
文月「なになに、
『可愛いオシャレはアクセサリーから』
『月刊 乙女ファッション』
『魅力的なヘアスタイルへ』……………………………………」
大和(西香)「うっ……………わ、悪いかよ!?俺だって女なんだよ!」
確かに西香は常盤とは違ったボーイッシュ……………と言うか一人称が『俺』で可愛らしいから掛け離れた所にいる感じがしてたので意外に感じたのだ。
文月「まあ…………いいんじゃないか?
人のそういう所をとやかく言うのは嫌いだし、そういった可愛らしい顔もあって西香なんだろ?」
大和(西香)「か、可愛らしい……………俺が…………」
西香は顔を赤らめて俯いてしまった。
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