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-一方別のパーティーでは-
三好「はぁ……………俺も浜辺の方に行けばよかったな」
海賊チックな男、三好は果てしない海を見ながらため息をついていた。
桐原「二度と海が見れない訳じゃないからいいでしょう?」
的場「そうっすよ。
今はこのステージをクリアすることだけ考えましょう」
広い砂浜をゆっくり歩いて移動しているが、特に変わった事は無い。
出てくる影を倒してボスがどこにいるのか探すのがそれぞれの仕事だ。
的場「トッキーや雛祭さんのパーティーからも連絡来ないっすね………」
こまめに携帯を確認する的場は小さく呟いた。
桐原「なあ、関係ない話しなんだけど、今日も的場は違うキャラを演じてるのか?」
的場「失礼な!演じてるんじゃなくて、一人一人が俺のようなものなんっすよ!」
三好「つってもなー…………文月の自己紹介の時とは全くの別人じゃん」
的場「あの日は個性無しの一人称僕キャラ。
今日は後輩風の語尾『~っす』キャラなんっすよ!
他にも糸目関西弁や硬派スポーツ系とかいろいろあるんすよ!」
桐原「結局どれが本物の的場なんだ?」
的場「それは秘密っす」
七色の顔を持つ男、的場であった。
-一方、雛祭パーティーでは-
天道「サッカー部の練習で砂浜ランとかやってたなー」
軽快に走る天道の後ろには、少し疲れ気味の雛祭と千羽が走っていた。
雛祭「て、天道君………
す、少し…………休憩しましょうよ~」
千羽「雛祭さんの意見に賛成です」
走っている雛祭の表情には疲れが見えるが、千羽は無表情なので本当に疲れているのか分からない。
天道「んー、そうだな………………そうすっか」
三人は立ち止まり、その場に座り込んだ。
千羽「本当に綺麗な砂浜ですね。
肌にもつかないし、なにより真っ白…………」
雛祭「色は分からないけど、確かにさらさらですねー」
雛祭の物質感知(センサー)は、目が見えなくてもその物質が持つ熱や、音の反響などで頭に白黒の世界が浮かんでくる。
天道「もう少ししたら行こうか」
一応携帯を確認して連絡が無かったので、長い休憩はやめておくことにした。
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