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彼女といっても、俺は本当に好きな人と付き合いたい。
だから、そう“彼女”の彼氏に……
なんて、考えていると、
「ニヤニヤして気持ち悪いぞ。祐里。」
どこから出てきたのか、いつの間にか横にいたそいつは、俺の頬をつつきながら言い、俺の席の半分に無理矢理座る。
「宗介……俺、どうしたらあの子に振り向いてもらえるんだろうな……」
椅子の半分に無理矢理座ったそいつ──宗介に俺はボソッと問い掛ける。
「振り向いてもらうんじゃなくて、振り向かせるんだよ。」
「どうやって?」
「カッコいいとこ見せるとか」
「例えば?」
「知らん。」
「だよなぁー……」
宗介に聞いても答えは出ないことはわかっているが、俺に好きな人がいることとその人には彼氏がいることは宗介しか知らないので、こういうことはこいつにしか話せない。
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