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今日、家に帰ると姉がとんでもないものを持って帰ってきていた。
鳩。ハト。はと?
プラスチックの衣装ケースの片隅で、まるで置物かなにかのように固まっている。
台所のど真ん中に堂々と置かれていたため一瞬なんだろうと考えたが、普通鳩なんか拾わねぇだろ! と喉元まで出かかったツッコミを無理矢理飲み込んで、理由を尋ねてみた。
「姉ちゃん、それどうしたがな」
「会社の窓でうろちょろしよったのを拾うてきた」
唖然。普通いくら飛べないからって野生の鳩を拾うやつはいないと思っていたなかで、身内から出るなんて本当に有り得ない。
どうかしてるぜ。
どうやら拾ってきた鳩は子供のようで、羽ばたくものの飛び立つことができないようだ。姉の話だと、窓縁に親が何度か迎えに来ていたが一緒に飛んで行けず取り残されたのを会社で確保。なぜか姉に世話が回ってきたらしい。
犬も飼っているのに危なくないか?
父親は父親で山からカブトムシの幼虫を拾ってくるし、我が家の拾い癖は遺伝らしいと勝手に納得した。
自分は動物は嫌いじゃないがそれほど好きでもないので、少し複雑な気分だ。
鳩はハトリさんと名付けられた。ハトリさんが早く野生に帰られることを願う。
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