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横たわった額には2㎝ほどの穴が明いている。
それとは反対側の頭部から血が一斉に広がっていた。
首から下は釣ったばかりの魚のようにピクピク動いてる。
それでも確実に死んだと分かるくらい酷い有り様。
大介は完全に殺された死体を見るのは初めてだった。
テレビで見たそれとはかけ離れている。
本当に、見るに耐えないほど酷い。
「おぉォえぇエえエええ」
向かい側の奴が手錠で満足に口を抑えることも出来ず汚物を吐き出している。
その他の人間も涙を流したり、震えて目を離せない連中もいた。
「静粛に!君達みたいな人間ならこのくらいどうてことないだろ?」
小野田総理が白髭を弄りながら喋る。
「これから説明することがあるから静かに聞いてくれ。」
平常心でペラペラ話すあいつは
俺の目には、人に見えなかった。
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