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自分はただ密室を破っただけなのに、こんな高そうな土産を貰うのは分不相応なのではないかと思い、僅かに悛巡した後にちらと青砥と芹沢を見やる。
その視線の意味を察したのか、芹沢は一度ため息をついてから話しはじめた。
「あー…何だ、その…それは本当にただのお礼だから素直に受け取って貰えると有り難いんだが」
彼の口振りからこのチョコレート代は芹沢のポケットマネーから出たのであろう事は容易に想像がついた。
それを素直に言わない辺り、今回の件に関して芹沢が榎本に多大な恩を感じている事を受け取れる。
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